テレビをボヤ~ッと眺めていました。するとコマーシャルで美人さんが出てきて
「はっ」
と目が醒めた。
この麗しいお方は?たしか…
檀れいさん!
「CKD」という言葉(アルファベット)が聞き取れました。医師への相談を勧めています。けど何のこと?
とりあえず、「檀れい」「CKD」で検索。
CKDとは、慢性腎臓病のこと
すると、NPO法人日本腎臓病協会のサイトがヒットしました。
慢性腎臓病啓発活動の一環として、檀れいさんを起用したCMが作られたそうです。
なぜ檀れいさんが?もしかして、ご自身が闘病されている? なあんて勘繰りましたが
とんだ早とちりでした。檀れいさん自身は、いたって健康なのだそうです。
病気の啓発CMって「放置すると大変なことになりますよ」的な、怖い内容で
不安に駆られて目を逸らしてしまう、そんなイメージですが
檀れいさんレベルの美人さんが映ると思わず目が吸い寄せられますね。ばっちり記憶に残りました。
CKD(慢性腎臓病)を知ってもらうには、うってつけの”仕掛け”です。
注意!!初期は自覚症状がない
ところで、慢性腎臓病って、なに?
「急性」腎臓病であれば、高熱やむくみ・倦怠感といった激烈な症状がでます。
しかし慢性腎臓病は自覚症状がほとんどないままに、知らず知らず病状が進む病気のようです。
日本腎臓病啓発活動のサイトで、わかりやすく紹介されています。
腎臓病は末期になると血液透析療法が必要になます。
昔に比べると医療技術が進歩して、随分とラクになったそうですが
それでも週に3~4回、数時間が費やされるので
日常生活に多大な支障を来す治療ですから
避けられるものなら、避けたいもの。
そのためには、腎機能の低下を早い段階で発見して、早期から治療を始めることが必要です。
腎臓の機能は、血液検査でわかります。
腎臓とは、一言でいうと、体内の毒を排出する臓器です。
尿として体外へ”ゴミ出し”するために、血液から毒素を”分別”してくれます。
腎臓の働きが正常であれば、”ゴミ”と”体に必要なもの”をしっかり分別するので
体内の”ゴミ”は一掃されて血液がキレイになるし、”体に必要なもの”が尿へ出ていくことはありません。
しかし腎臓の働きが弱ると”ゴミ分別”がしっかりできなくなって
血液中の毒素がちゃんと取り除けない一方で、毒素(ゴミ)でないものを間違って取り除いてしまいます。
皆さん、健康診断等で検尿をされますよね。それで尿の中に蛋白や血液が含まれていたら、精密検査を勧告されます。タンパクや血液は本来”ゴミ”ではないので、尿中に含まれているのは異常なんですね。
だから「もしかしたら腎臓が弱っているのかも」と疑うわけです。
ただし、腎臓の働きが正常でも、体質的だったり一時的に、蛋白尿や血液尿になるケースがありますから
必ず精密検査を受けて、原因をしっかり明らかにしましょう。
このように、健診での検尿で調べられるのは「本来は尿中に無いはずの(ゴミではない)成分」です。
ゴミ出しに例えれば、ゴミ置き場に出されたモノを調べて、そこに捨ててはいけないもの(お金とか)が入っていないかを見る というイメージですね。
お家の中が、ちゃんとキレイになっているかどうか?ゴミがまだ残っていないか?は、わかりません。
お家の中 つまり体内の血液がどれだけキレイになっているのか?を、直接調べることは難しいです。
代わりの検査方法として
本来は”ゴミ”ではないけれど、腎臓が”ゴミ”と判別してしまう物質 クレアチニン
の量を調べます。
尿中のクレアチニン量を調べて、少なすぎれば腎臓が働いていない(”ゴミ分別作業”をしっかりできていない)と判断できます。
ただ、排尿一回分くらいでは正確な判断ができません。
これも先の”ゴミ出し”に例えると、ゴミの量ってその時々で変わりますよね。家の掃除をちゃんとしていても、たまたまゴミの量が少ないことってあると思います。
ですから、より正確な判断をするために
24時間分の尿を調べる検査というのがあります。
これは先の”ゴミ出し”に例えると、1か月あるいは1年間といった長期間の、出されたゴミ全部を調べることになります。なかなかたいへんそうですね。
実際、24時間分の尿を調べるには入院が必要ですから、そうそう気軽にできる検査ではありません。
そこで代わり、血液中のクレアチニンを調べる検査法があります。これは採血により調べることができるので、随分と手軽です。
しかし現時点では、一般の健康診断において十分に普及していないみたいで
だから、日本腎臓病協会という団体が啓発活動をしているのですね。
血清クレアチニン値だけでは判断できない
血清クレアチニン値は手軽に測定できるという利点がありますが
腎臓の機能を直接に調べたものではなく、あくまで「推測する値」なのです。
血清クレアチニン値が同じでも、男女差・年齢差、そして筋肉量の差によって腎機能の評価は異なってきます。
ですから、他の人と比べないで
専門医の診断を仰いでください。
治療法は?薬はあるの?
残念ながら今のところ、悪くなった腎臓を元に戻せるような薬はありません。
これ以上悪くならないための薬はありますが。
根本的な治療としては、腎臓移植しかありません…。
ただ近年、慢性腎臓病の治療に効果が認められる薬が出現しました。
使われ始めてからの日が浅いので、効果や副作用の詳しいところは明らかになっていませんが
大いに期待されています。
今後の、更なる医療の進歩に望みを託したいですね。
現状は、予防こそ最大の治療。
このように今のところ、腎臓病の特効薬は存在しないですから
予防がとても大切です。
腎臓を酷使しないこと。腎臓に優しい生活をしましょう。
具体的にはどうすればよいでしょうか。
腎臓に負担をかける最大の要因は、高血圧と高血糖と言われています。
ですから、最優先すべきは、これらの治療です。
高血圧も高血糖(糖尿病予備軍)も、自覚症状を感じにくいので
健康診断で指摘されたけど放置している、そういう人がいるかもしれません。
でも将来、人工透析の憂き目にあわないためです、一刻も早く治療を始めましょう。
そして、日常生活で腎臓を酷使しないために
食事の塩分を減らしましょう。
塩分だけでなく
リン酸
も摂り過ぎないようにしましょう。
リン酸って、けっこういろいろな食品に含まれていて、そう簡単に減らすことは難しいのですが
市販の加工食品(カマボコ・ハム・ソーセージなど)を食べ過ぎないようにしましょうね。
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